地球環境調和と
企業価値向上を目指して
1919年に創業した私たちテイカグループは、経営理念「化学の力で感動の素を創り、世界に夢と笑顔を届けます。」のもと、2020年度より長期経営ビジョン【MOVING-10】を策定し、新たな歴史をスタートさせました。
ESG、すなわちE(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)の3要素を最重要課題と捉え、経営戦略の中で経済・社会価値を創出する事業を構築することと併せ、サステナビリティ活動も積極的に進め、ステークホルダーとの関わりや地球環境との調和を図ってまいります。同時にそれらを支える基盤として、人権尊重やガバナンスの強化が不可欠であると考え、テイカグループとしての「サステナビリティ基本方針」を定め、実践しています。
出井俊治

テイカグループの価値創造
企業活動は財務⾯と⾮財務⾯が独⽴しているわけではなく、⼀体となって運営した結果、経営成績が決まります。そのため、テイカグループが持つ独⾃の強みやそれぞれの資本、ESGに関する取り組みなどがどのように活かされ、持続的な価値の創出につながっているかをステークホルダーの皆さまにより深くご理解いただきたいとの想いがあります。
私⾃⾝、テイカグループの価値創造プロセスについて⾃問⾃答を繰り返す中、揺らぐことのない⼀つの答えが脳裏に浮かんできました。それは、常に社会やお客さまが私たちの中⼼に存在し、どのような貢献ができるかという価値基準に従って⾏動していることです。
当社は以前から化学メーカーとしてお客さまにかなり近い位置で活動し、お客さまの期待を超えることで感動を満たそうと考えてきました。その過程で⽣まれたものが当社にとってのキーワードである「感動素材」です。つまり、期待や予測を超えた製品やサービスを具現化し、提供していくことが、「化学の⼒で感動の素を創り、世界に夢と笑顔を届けます。」という当社の経営理念の実現につながっていくのです。
サステナビリティ経営の更なる推進
当社が2030年に向けて策定した⻑期経営ビジョン【MOVING-10】における前中期経営計画【MOVING-10 STAGE1】では、コロナ禍による落ち込みからの挽回を⽬指し、より収益性を重視した活動に重点的に取り組むとともに、新たな⼈事評価制度の導⼊や、経営⼈財育成プロジェクトを実施し、業務効率化および⽣産性向上を図るDX推進プロジェクトにも取り組みました。また、環境⾯ではCO2排出量削減⽬標を設定し、TCFDへの賛同⽅針も表明しました。
2024年4⽉より始動した新中期経営計画【MOVING-10 STAGE2】では、これらの重点施策を推進・加速することで、業績の回復とさらなる企業価値の向上に努めます。そして、【STAGE1】で未達となった収益⼒と資本効率を早期に回復させ、上昇軌道に乗せることが最優先課題です。そのためには「⼈財」が原動⼒となることは⾔うまでもありません。各⼈が当事者意識を持ち、何事も他⼈任せではなく⾃分事として捉え、前向きに⾏動する社員が増えることで、働きがいに満ちた職場環境が実現できると考えています。
ステークホルダーの皆さまへ
【MOVING-10 STAGE2】の3年間はIR活動の強化を図っていきます。具体的には株主還元充実と対話の活性化です。株主還元⽅針では総還元性向40%以上を⽬標とし、対話の活性化では個⼈投資家・機関投資家の皆さまへの定期的な説明会と⾯談を実施する予定です。
当社はグローバルニッチトップ事業に選定された事業があり、その実績をお客さまにしっかり伝えていくためにも、これまで当社があまり⼒を⼊れてこなかった広報活動を強化し、計画的に情報発信していく考えです。
テイカグループの各事業を⼀本の⽊にたとえて⾔うなら、それぞれの⽊が⼤きく育ち、林のような状態になり、そして地⾯にはまた若い芽が出てきて、さらに⼤きな森へと⽣繁っていく。そんなビジョンを持ちながら、グループ⼀丸となり、持続的な成⻑と価値創造に努めていく所存です。